起立性調節障害

起立性調節障害の症例報告

起立性調節障害とは

日本では小学生高学年から高校生の思春期の子どもたちに多くみられ、厚生労働省の調査によると、推定患者数は中高生の約1割程度とも言われています。最近では小学校低学年にも患者が増えており、年齢を問わず注意が必要な症状です。

30人クラスの場合、1から2人程度が症状を抱えている可能性があり、決して珍しい症状ではありません。

起立性調節障害は、自律神経のバランスが崩れることで、立ち上がったときに血圧がうまく調整できず、めまいや立ちくらみ、朝の起床困難、頭痛など多様な症状が現れる状態です。特に横になった状態から立ち上がるとき、心臓や脳への血流がうまく保てず、体調不良を引き起こします。

起立性調節障害のセルフチェック

起立性調節障害のチェック項目は１１個あり、3つ以上もしくは強い症状が2つ以上当てはまり、ほかの病気が見られないときは起立性調節障害の可能性があります。

• 立ちくらみやめまいを起こしやすい
• 朝なかなか起きられない（午前中は調子が悪い）
• 立ち上がったときに、気持ちが悪くなったり気を失ったりする
• 少し動いただけで動悸、息切れがする
• 入浴時や、嫌なことを見聞きしたときに気持ちが悪くなる
• 食欲不振がある
• 倦怠感がある、もしくは疲れやすい
• 頭痛がある
• 顔色が青白い
• ときどき腹痛を訴えている
• 乗り物酔いしやすい

※一般社団法人　起立性調節障害改善協会より引用

起立性調節障害をそのままにしておくと、午前中だけだった体調不良が一日中続くようになり、朝起きられないだけでなく、学校や仕事に行けなくなったり、日常生活そのものが困難になることがあります。

長期的な不登校や引きこもりにつながり、学業や社会生活への復帰が難しくなるケースも少なくありません。自己肯定感の低下や、周囲からの誤解によるストレスが重なり、うつ状態や将来への不安を強く感じるようになることもあります。最悪の場合、社会との関わりを持てなくなり、進学や就職の機会を失うなど、人生設計に大きな影響を及ぼす恐れがあります。早期の対応と周囲の理解が、回復への大切な第一歩となります。

起立性調節障害の原因

起立性調節障害は、自律神経の乱れや血圧調整の異常などが関与していると考えられていますが、現代医学では完全に解明されていません。

また、これまでのカウンセリングや検査結果から断言できるのは、起立性調節障害の原因はひとつに断定できるものではないということです。

起立性調節障害は複合的な原因が複雑に絡み合って起こる症状です。

起立性調節障害はこれら複数の要因が重なり合って発症することが多く、生活環境や体質、成長過程の変化などが複雑に影響しています。思春期の場合は学校生活のちょっとした変化など、大人にとっては些細なことでも心理的ストレスを感じやすいため、ご家族のサポートも重要です。

病院やほかの治療院で改善しなかったとしても諦める必要はありません。

一人で抱え込まず、起立性調節障害の改善事例が豊富な当院にお気軽にご相談ください。

病院とはここが違います

起立性調節障害への対応として病院や一般の整体院では次のようなものが一般的です。

薬物療法

ミドドリンといった血管収縮作用のある薬で血圧を上げ、立ちくらみやめまいを改善します。ですが、薬に頼りすぎると根本的な体質改善が遅れたり、頭痛や血圧上昇などの副作用が出ることがあります。長期間の服薬が必要になる場合もあり、本人や家族の負担になることがあります。

カウンセリング

起立性調節障害の改善を目的とした心理カウンセリングにおいては、通院が自分で難しい子供の場合、親御さんの送迎が必要となり、その負担が大きくなることがあります。また、思春期の子供は大人とのコミュニケーションが得意でない場合も多く、カウンセラーとの会話がスムーズに進まないこともあります。さらに、カウンセラーとの相性が合わないと感じると、効果的な治療やサポートが難しくなることもあります。これらの要素が、治療の効果を出す上での課題となることがあります。

生活指導

本人や家族の協力が不可欠で、習慣を変えるには根気が必要です。環境やストレス要因が多い場合は、生活改善だけでは十分な効果が得られないこともあります。

起立性調節障害を改善するために

まずはお子さまの起立性調節障害の原因を明らかにします。原因を取り違えたまま治療を進めてしまっては改善を見込めないからです。

当院は、5つの充実した検査で、起立性調節障害の原因を見つけ出します。そして明確な根拠を元にして施術を進めていきます。

当院のアプローチ

当院では東洋医学の視点から、起立性調節障害を気・血・水のバランスの乱れと捉えます。自律神経の調整を目的に、鍼灸を用いて全身の巡りを整え、特に脳や心臓への血流を改善する施術を行います。体質や生活環境、ストレスの有無などを丁寧に問診し、一人ひとりに合わせた施術プランを提案します。

加えて起立性調節障害を改善するために特に重要な、氷をかじりたがる、冷たいものを好むといった貧血症状のサインも注目していきます。必要に応じて食事指導や生活習慣のアドバイスも行い、心と体の両面からアプローチし、自然治癒力を高めることを重視しています。

起立性調節障害を改善するための重要なポイント

病院では画像検査や血液検査で異常が見つからない場合、成長期特有の自律神経の乱れと片付けられてしまい、具体的な解決策が見つからず悩む方も多いのが現状です。

当院の治療は単に症状を抑えるだけでなく、全身のバランスを整え、自然治癒力を引き出すことを目的としています。

東洋医学では「森（身体全体）を見て木（起立性調節障害）を治す」という言葉があるように、身体はすべてつながっているという考え方が根底にあります。そのため、症状が現れるタイミングや、他にどのような不調があるかも診断の大切な基準となります。そして鍼灸治療は、交感神経と副交感神経の切り替えをスムーズにし、心身の緊張を和らげることが科学的にも証明されています。

東洋医学では体質や生活環境、心身のバランスを重視し、症状の根本原因に多角的にアプローチします。例えば、気血の巡りを整える鍼灸や、体を冷やさない食事指導、ストレスケアなどを組み合わせ、全身の調和を図ります。また、貧血傾向があれば鉄分を補う食事の提案や、冷たいものの摂取を控える指導も行います。

患者さん一人ひとりの状態を丁寧に見極め、体の声に耳を傾けながら、無理のないペースで改善を目指します。これにより、症状の再発を防ぎ、心身ともに健やかな生活を取り戻すことが期待できます。

当院の特徴

鍼灸師である院長又は副院長が、初回から最後まで責任をもって担当しますのでご安心ください。

起立性調節障害の改善には現在の身体の状態を把握することが最も重要です。

だからこそ、身体の変化や症状の波を見逃すことがないように当院は検査から施術まで担当スタッフが一貫して行います。

変化を見逃さない一貫性が治療効果を高め、それが当院の豊富な改善実績に繋がっています。起立性調節障害は東洋医学の専門家である鍼灸師にお任せください。

起立性調節障害のQ＆A

起立性調節障害は自然に治ることはありますか？

思春期の成長とともに改善することもありますが、症状が強い場合や長引く場合は早めの対策が重要です。放置せず、適切なサポートを受けましょう。

起立性調節障害は性格や甘えが原因ですか？

性格や甘えが原因ではありません。自律神経の乱れや体質、成長期特有の変化が主な要因です。周囲の理解が大切です。

起立性調節障害と自律神経失調症の違いは何ですか？

どちらも自律神経の乱れが関係しますが、起立性調節障害は特に立ち上がったときの血圧調整に問題が起きるのが特徴です。

休みの日は比較的元気なのはなぜですか？

ストレスや緊張が少ないため、症状が軽くなることがあります。心理的要因も症状に影響します。決して甘えや根性などが原因ではありません。

なぜ腹痛や吐き気が起きるのですか？

自律神経の乱れが消化器にも影響し、腹痛や吐き気を引き起こすことがあります。

起立性調節障害の人は暑さに弱いですか？

暑さで脱水や血圧低下が起きやすく、症状が悪化することがあります。こまめな水分補給が大切です。

起立性調整障害とうつ病とは違いますか？

うつ病、抑うつ状態は心の病気と表現されます。1日を通して波があり、症状の出現や強弱が繰り返されます。起立性調節障害は起床時から午前、起立時に出現し、昼以降は改善する身体疾患になります。

エナジードリンクやカフェイン飲料は控えたほうがいいですか？

カフェインは自律神経に影響を与えるため、摂取は控えめにしましょう。エナジードリンクはものによっては、コーヒー3杯分のカフェインが入っています。カフェインの分解には肝臓の機能を使うため、一日にコーヒー4杯以上のカフェインが体に入ると肝臓に負担をかけ、倦怠感などが表れやすくなります。

起立性調節障害で悩まされていた皆さまも、当院の鍼灸施術を受けて、このような変化がありました。

当院の鍼灸施術と起立性調節障害は非常に相性がよく、劇的に改善するケースも見られます。

起立性調節障害は早めに対処すればするほど、改善までの期間も早くなる症状です。一人で抱え込まず、お気軽にご連絡ください。