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【腓骨神経麻痺】ある日突然起きた足の感覚異常とだらんと下がってしまった下垂足が改善
腓骨神経麻痺で来院された男性(70代/定年退職)の改善事例をご紹介します。

主訴(来院時の症状)
3日ほど前に朝起きると右の足首から下が挙がらないことに気づく。家の中で転倒しそうになり、外を歩くときは転倒予防のため杖を使うようになった。
放っておくと歩けなくなるのではと不安を感じ、知り合いの紹介で来院。
来院に至るまでの経緯
現役時代から囲碁を打つことを長年の趣味とされていた。定年後も地区会館の老人クラブや知人と囲碁を楽しまれており、週に1、2回は必ず対局に出かけていた。対局中は無意識にいつも同じ足を組んで座る癖があり、一局打つのにおよそ1時間ほど、長時間同じ姿勢が続いていた。
そのような生活を続けていた中、ある時から右足首から下が動かしづらくなり、靴を履いて歩行することが重く感じるように。それでも筋力の低下を心配し、できるかぎり買い物や散歩など外出を意識的に続ける。
しかし、このまま症状が悪化すると自力での歩行が難しくなり、家族に迷惑がかかるのではと心配になり、早めの対応を決意。より早い回復と日常生活の維持を目的として、当院への通院を開始。
検査と所見
初回検査結果は以下の通り
- 徒手筋力テスト、足首の背屈、足の外転0
- 感覚検査、触覚感覚無し
- SLRテスト陰性
検査結果の分析により腰椎からの神経症状はなく、膝から下の感覚異常と運動神経の麻痺があることから腓骨神経麻痺と判断
施術内容と経過
右の腓骨神経麻痺を目的とした鍼灸施術と右下肢の筋力低下防止に重点を置いた。

- 初回
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元々胃が弱く、若いときから胃薬が手放せないことから、胃の気が弱っていると判断。足の運動麻痺の場所が胃の経絡上と同じことから、脾胃の経絡を補う。足三里、下巨虚に鍼通電。
- 第2回目から3回目
-
前脛骨筋の筋力低下と関節拘縮を防ぐため、関節可動域訓練を行う。
- 第2週
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背中の張りが強いことから胃への負担に繋がっていると判断。肝兪、脾兪にお灸。
- 第3週
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足の感覚が少し戻るが、足関節の背屈はまだ困難。
- 第4週
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背中の張り感と胃の違和感が減少。座ってもできる上半身の体操を提案し、背中を動かすようにアドバイス。
- 第5週以降
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足関節の背屈がわずかに上がる。通院のたびに症状が良くなっているので引き続き前回までの施術を継続。
今回使用した経穴(ツボ)一覧
長時間の同一姿勢が足の神経への負担をかけ続けていました。その結果あるとき腓骨神経麻痺という形で症状として表れました。
腓骨神経麻痺は長引くと筋力低下を伴ってしまうので、特に高齢者の場合は注意が必要でした。鍼灸だけでなく下肢の関節可動域訓練を行うことで、QOL低下を防ぐことができました。
そして、現役時代から胃薬をよく飲んでいたというお話から、年齢とともに胃気の弱りが足の経絡に麻痺という形で表れたと判断しました。そのため胃の経絡の流れを整えることで改善に繋がっていきました。
以下ご本人のメッセージ
囲碁を打っているときはつい無中になってしまい、いつの間にか同じ方の足ばかり組んで座っていました。
鍼灸治療の甲斐あって足首が動かせるようになり、階段の昇り降りも普段通りできるようになりました。囲碁も毎週続けており、再発しないように足の体操も続けています。
副院長からのコメント
麻痺を起こしている神経だけでなく、もともと不調を起こしている胃にアプローチすることで改善に至りました。
足の神経と胃の不調、一見関係のないように考えられますが、東洋医学の視点でよくよく診ると経絡に繋がりがあることを改めて感じることができました。
約2か月くらいの施術でしっかりと歩けるようになりました、信頼して通院していただきありがとうございました。
腓骨神経麻痺でお悩みなら…
腓骨神経麻痺について解説しているこちらのページもお読みください。


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