
院長:鐵川お気軽にご相談ください!


こんにちは。最近ずっと体がだるかったり、理由もなく不安になったり、急に動悸やめまいが出て「これって自律神経の問題かな」と感じていませんか。病院ではストレスが原因と言われたけれど、実際には何をどう変えたら楽になるのか分からないまま日々が過ぎてしまう方も多いと思います。もし今の不調に心当たりがあれば、一度自律神経の乱れに関するページも合わせて読んでみてくださいね。
ストレスだけが原因と言われると「自分が弱いからだ」と責めてしまいがちですが、実は体のエネルギー不足や栄養の偏りが、自律神経を乱れやすくしていることも少なくありません。ストレスに負けない土台づくりという視点で、自分の体を見直してみることもとても大切です。


ストレスだけの問題ではなく、エネルギーが足りない体では自律神経も踏ん張れないという視点を一緒に持ってほしいです!
まずは、そもそもなぜ自律神経の不調で悩む人がここまで増えているのか、少し整理してみましょう。なんとなく不調が続いているのに、検査では異常が見つからないというケースは、現代では決して珍しくありません。ストレス社会と言われるように、仕事や人間関係、情報量の多さなど、心に負担がかかる場面は確かに増えています。
ただ、その一方で、食事の内容や生活リズムの乱れによって、体そのもののエネルギーが不足している方もとても多いです。エネルギー不足が続くと、脳や神経に必要な栄養が足りなくなり、自律神経の調整機能がうまく働きづらくなります。つまり、「ストレスが多いから自律神経がおかしくなる」というよりも、「ストレスに対抗できるだけの体力とエネルギーが足りない状態で、無理を続けている」と考えた方が、実態に近いことも多いのです。
自律神経の乱れと一言でいっても、その出方は人によって本当にさまざまです。同じように「自律神経失調」と言われていても、頭痛がつらい人もいれば、胃腸のトラブルや動悸が中心の人もいます。なかには、検査では全く異常がないのに、倦怠感で仕事に行けないほど辛くなってしまう方もいます。
このように、はっきりとした原因が見つからない不調が重なっていると、「周りに分かってもらえない」「怠けていると思われるのでは」といった心の負担もどんどん増えていきます。体だけでなく心も疲れやすくなり、ますます自律神経が揺さぶられてしまうという悪循環に陥りやすいのが、この症状のやっかいなところです。
当院にも、自律神経の乱れからくる不調でご相談に来られる方がたくさんいらっしゃいます。たとえば、看護師さんや介護職の方など、責任が重く人の命を預かる仕事をしている方は、ストレスだけでなく夜勤や生活リズムの乱れも重なりやすいです。長く続く緊張状態の中で、自分のケアが後回しになってしまうんですね。
また、デスクワークが中心の方は、一見体力を使っていないようでいて、座りっぱなしによる血流の悪さや、糖質中心の食事でエネルギーの質が偏りがちになることもあります。体を動かさない時間が長いほど、筋肉量は落ちやすくなり、結果的に基礎的なエネルギー産生能力も低下していきます。
病院などでは「ストレスが原因ですね」と言われることが多い自律神経の不調ですが、それだけでは説明しきれないケースも多く見られます。むしろ、ストレスに耐えられる体力やエネルギーが足りないことで、同じ出来事でも過剰に負担を受けてしまう人が増えていると感じます。同じ職場、同じ環境でも、平気な人とつらくなる人がいるのは、その土台となる体の状態が違うからでもあります。
ここでポイントになるのが、「たんぱく質」と「鉄分」を中心とした栄養の問題です。どちらも聞き慣れた栄養素ですが、自律神経と深く関わっていることは、意外と知られていません。ストレスを減らすだけでなく、ストレスに負けにくい体をつくる上で、この二つはとても重要な役割を果たします。
たんぱく質というと「筋肉をつくるもの」というイメージが強いかもしれませんが、それだけではありません。全ての細胞膜、酵素、ホルモン、免疫物質などの材料として、全身のあらゆる働きに関わっています。もちろん脳や神経系も例外ではなく、自律神経のバランスを整えるための神経伝達物質やホルモンにも、しっかりとたんぱく質が必要です。
細胞の中でエネルギーを生み出しているのはミトコンドリアですが、このミトコンドリアの働きにもたんぱく質は欠かせません。たんぱく質が不足すると、エネルギーを生み出す力が弱くなり、体全体のパワーが落ちてしまいます。もちろん脳のエネルギーも不足しやすくなりますから、集中力が続かなかったり、物事を前向きに捉えにくくなったりすることにもつながります。
鉄分というと、貧血やヘモグロビンをイメージされる方が多いと思います。確かに、鉄はヘモグロビンの材料として全身に酸素を運ぶ役割を担っています。ですが、それだけでなく、ミトコンドリアでATPというエネルギーを作る過程にも深く関わっています。つまり、鉄が不足すると、酸素はあってもそれを使ってエネルギーを生み出す力が弱くなってしまうのです。
鉄欠乏の状態が続くと、全身のエネルギー不足が慢性化していきます。脳のATPも不足するため、神経伝達物質の合成が低下したり、神経細胞の機能自体が落ちてしまったりします。その結果として、視床下部や下垂体がうまく働かなくなり、ホルモンの調整が乱れやすくなります。生理痛やPMS、片頭痛、自律神経の不調、睡眠の質の低下などが出やすくなるのは、この影響も大きいと考えられます。
たんぱく質や鉄分をはじめとした栄養が不足し、エネルギー産生がうまくいかない状態が続くと、体はいろいろなサインを出し始めます。一見ストレスだけでは説明しづらいような症状も、エネルギー不足という視点から見ると、筋が通ることが多いです。「気のせい」ではなく、体の中でちゃんと理由があるということですね。
特に、エネルギーが足りない体では、「熱」を作る力が弱くなりがちです。体温が低めだったり、手足の冷えを強く感じたり、全体的に血流が悪くなりやすいのもその一つです。冷えと血流の悪さは、自律神経にとっても負担になり、交感神経と副交感神経のスイッチが切り替わりにくくなってしまいます。
エネルギー不足や自律神経の乱れが絡んでいると考えられる症状を、イメージしやすいようにまとめてみます。もちろん、これが全てではありませんし、人によって出方も違いますが、「あ、自分にも当てはまるかも」と感じるものがあるかもしれません。
こうした症状が複数重なっていると、「どこが悪いのかよく分からないけれど、とにかくつらい」という状態になります。検査では異常がないと言われても、本人としては日常生活に大きな支障が出ていることも少なくありません。
ここでいう「体力」は、筋肉があるかどうかだけの話ではありません。体の中でしっかりとエネルギーを作れるかどうか、食事からとった栄養をうまく使える状態かどうか、という意味での体力です。その土台がしっかりしていれば、同じストレスでも受け止め方が変わりますし、回復にも余裕が生まれます。
逆に言うと、エネルギー不足の状態が続いていると、ちょっとしたことで疲れやすく、心も折れやすくなってしまいます。ストレスがゼロの環境をつくることは難しくても、ストレスに対抗できる体を育てていくことは十分に可能です。自律神経の不調へのアプローチとして、この視点を持っておくことがとても大切だと感じています。
東洋医学では、体を「気・血・水」といった概念で捉え、全身のバランスが崩れたときに不調が現れると考えます。気はエネルギー、血は血液や栄養、水は体液全般と考えるとイメージしやすいかもしれません。この三つが十分にあり、スムーズに巡っている状態が、本来の健康な状態です。
現代医学的な栄養の視点でいうと、たんぱく質や鉄分は、まさにこの「気」や「血」を支える材料といえます。食事から十分な材料が入ってこなければ、いくらストレスケアをがんばっても、「巡らせる内容」が足りない状態になってしまいます。東洋医学の理論と分子栄養学的な考え方は、一見別物のようでいて、実は深いところでつながっているのです。
たとえば、「気虚」と呼ばれる状態は、ざっくり言うとエネルギー不足の体質です。疲れやすい、息切れしやすい、やる気が出ないなどの症状が出やすくなります。これは、ミトコンドリアでのATP産生が追いついていない状態と重ねて考えることができます。たんぱく質や鉄をはじめ、ビタミンB群などの栄養素が不足していれば、当然エネルギーは作りづらくなります。
また、「血虚」という概念もありますが、これは単純な貧血だけではなく、血液の質や量が足りないことで、全身に十分な栄養や酸素が行き渡っていない状態を指します。これは、鉄不足やたんぱく質不足、慢性的な栄養不足と重なりやすいです。こうした状態が続くと、脳や自律神経も十分な供給が得られず、ホルモンバランスの乱れや気分の落ち込み、睡眠の質の低下などが起こりやすくなります。
エネルギー産生が低い状態では、体の熱を生み出す力も弱くなります。すると、手足の冷えや下半身の冷え、肩こりなどが出やすくなり、血流全体が悪くなっていきます。血流が悪いということは、自律神経を調整する中枢に十分な酸素と栄養が届きにくいということでもあります。
このように、栄養とエネルギー、血流の状態は、すべてつながっています。ストレスがトリガーになって症状が出たとしても、その背景には長年の食生活や生活リズムの乱れが潜んでいることが多いです。だからこそ、自律神経の不調を整えていくときには、目に見えるストレス対策だけでなく、体の内側の状態も一緒に見ていくことが重要になります。
当院では、自律神経の乱れに対して、単にリラックスしてもらうだけの施術ではなく、「なぜその状態に至ったのか」を多角的に見ていくことを大切にしています。問診では、症状の経過だけでなく、これまでの食生活や睡眠のリズム、お仕事の内容、ストレスのかかり方なども丁寧にお聞きします。
そのうえで、姿勢や動きのクセ、腹診や舌診といった東洋医学的な検査を組み合わせることで、体のどこでエネルギーが滞っているのか、どこに負担がかかっているのかを見極めていきます。表面的な症状に対する対処ではなく、土台から整えていくイメージで、一緒にゴールを共有しながら進めていきます。
自律神経の乱れに対する鍼灸は、交感神経と副交感神経のバランスを整え、全身の血流をよくすることを目的の一つとしています。具体的には、胃腸の働きを助けるツボや、首肩の緊張をゆるめるツボ、心の緊張を和らげるツボなどを組み合わせて、その方の状態に合わせた施術を行います。
胃腸がしっかり働けるようになると、食事からとれる栄養の吸収効率も上がります。首肩の緊張が取れてくると、脳への血流も良くなり、頭の重さやモヤモヤ感が軽くなる方も多いです。このように、ツボへの刺激を通して、体が本来持っている調整力を引き出すことで、少しずつ「疲れにくい体」に近づけていきます。
施術と同じくらい大切だと感じているのが、日常生活の見直しです。いくら施術をしても、毎日の食事や生活が体のエネルギーを奪う方向に向いていれば、なかなか根本的な改善にはつながりません。そこで、たんぱく質や鉄分をはじめとした栄養のとり方についても、できる範囲でアドバイスをさせていただいています。
例えば、甘い物やスナック菓子、カフェインに頼りがちな食事が続いている場合は、少しずつでもたんぱく質源を増やしていく工夫を一緒に考えます。完璧を目指すのではなく、その方の生活リズムの中で無理なく続けられる方法を見つけていくことが大事だと考えています。
ここまで読んでみて、「もしかしたら自分はストレスだけでなく、エネルギー不足も関係しているかも」と感じた方もいるかもしれません。そうであれば、それは決して悪い気づきではなく、むしろ回復への大きな一歩だと思います。原因を自分のメンタルだけのせいにしなくてよい、ということでもあるからです。
大切なのは、「ストレスをゼロにすること」ではなく、「ストレスに耐えられる体と心の余裕を取り戻すこと」です。そのために、鍼灸で体の巡りを整えながら、栄養と生活習慣のバランスを一緒に整えていくという考え方を、当院ではとても重視しています。自律神経の乱れは、決して気合や根性だけでどうにかするものではなく、体のエネルギー状態を整えることで、ちゃんと回復していける可能性があるということを知っておいてほしいです
自律神経の不調は、周りから見えにくい分、「分かってもらえないつらさ」がつきまといます。仕事や家事、育児をこなしながら不調を抱えていると、どうしても自分のケアは後回しになってしまいますよね。それでも、「このままでは良くない」と感じているからこそ、ここまで読み進めてくださったのだと思います。
もし、今の症状が続くことに不安を感じていたり、病院だけでは対処しきれない部分があると感じていたりするのであれば、一度ご相談いただけたら嬉しいです。あなたの体が本来持っている回復力を引き出すお手伝いができればと思っています
最後に、この記事でお伝えしたかったのは、「自律神経の不調はストレスだけの問題ではなく、体のエネルギー不足という背景があることが多い」ということと、「その土台を整えていくことで、少しずつでも楽になっていける可能性がある」ということです。今のつらさは、決してあなたの性格が弱いからでも、頑張りが足りないからでもありません。
栄養と東洋医学の両方の視点から、一人ひとりの生活に合わせたペースで体を整えていくことは十分にできます。この記事が、自分の体を責めるのではなく、いたわってあげようと思うきっかけになればうれしいです。


一人で抱え込まず、気になることがあれば、いつでもお話を聞かせてくださいね。
自律神経失調症に対する治療方針の症状ページもお読みください。